アベノミクスや東京五輪の決定で、住宅?オフィスビル需要が増え、建設ラッシュに沸いているというニュースをよく聞く。しかし、一方で地方の公共事業では、入札不調が数多く起きている。その原因のひとつが、深刻な建設作業員不足だ。現場ではいったい、何が起きているのか? 末端の土建会社や作業員に徹底取材した!
◆ピンハネ横行で、県外業者は排除! 除染事業にも暗雲
ネット上などの求人を見る限り、建設業の中で土木系の作業員で圧倒的な高待遇を提示しているのは、福島や北関東各地の除染事業だ。
除染事業はかなりの長期間
ニューバランス 1400、大きな雇用を生むと言われている。だが、土木建設業のK氏(40歳)は、現実は厳しいと指摘する。
「現地で募集されているのは作業員や、重機のオペレーター、現場管理者が中心で、警戒区域外の土工で日当1万5000~3万円。加えて遠方からの交通費、期間中の賃貸住宅の初期費用補助、無料宿舎を提示しているところもある。管理者については役所に出す膨大な書類業務があるため、月給70万円以上といった好条件もある。これを50人、100人といった規模で募集している。でも、実際カネ目当てで行った人間は、みんな帰ってきてますよ」
実は除染作業の現場では、条件どおりの雇用をしていない会社があまりにも多いのだ。
「例えば日当2万7000円の約束で現地に行ったはいいが、週に1日しか作業がなくて、結局、借金つくって帰ってきちゃった作業員もいる。本来、行政から発注された仕事は手当が出るはずですが、これも末端には渡らない。原発内の作業員についてはまた別の話ですが、除染事業については結局ホームレスを集めた会社がものすごいピンハネをして作業させている実態しか目に入ってこない」
県外の土建業者が福島に赴いて作業をしようにも、発注はやはり地元業者優先で、県外業者には拠点から移動距離が長かったり重機を入れにくかったりする、条件が不利な現場ばかりが回される。
「不謹慎な話、原発事故後は長期の土木作業が発生すると期待した業者も多かったと思う。が、今は『除染は面倒くさくて儲からない』という印象が行き渡ってしまった。付き合いのあるゼネコンから協力要請があっても断る場合がほとんど。
アディダス スニーカー山林まで含めれば除染事業はようやく入り口に到達したばかりのはずなんですが……」
ここでもまた、暗い未来しか見えないようだ。
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